三井ダイレクトのこれからの変化
このチラシを、社員みんなで物件を中心に1軒1軒ポストに入れて行きます。
もちろん売主には事前にこのことを報告しておきます。
これにより、社員全員がこの物件について愛着と熱意をもつことになります。
また、配布先の方と出会ったときは、積極的に挨拶するのはもちろんですが、ひとこと物件の紹介も加えれば効果的でしょう。
■見込客・売主は広告からしか生まれない不動産の顧客は、人脈、異業種交流、賃貸の客からなどといわれていますが、本当にこれだけで、買い手や売り手が発掘できるのでしょうか。
いかに人脈があっても、その業者に具体的な戦略や戦術がなければ、かえって迷惑をかけることもあるわけで、それを理由に敬遠されることもあり得ます。
常に、迅速に自社で印刷した広告を入れることで、いつの間にか広告による親近感が芽生え、自然と「あの業者であれば」と信頼が深まり、結果として売り手・買い手が増えてくるのではないでしょうか。
言い替えると、顧客(売り手。
買い手)は広告からしか生まれないのです。
従来の不動産業においては、問い合わせに対し、手持ちの資料から物件の紹介をして、気に入ったものがあれば商談が進み、気に入ったものがない場合はそのお客さまのフォローができないままになっていたのが実状ではないでしょうか。
しかし、せっかくの問い合わせですから、仮にその時点で気に入った物件が見つからないお客様でも、後日の成約につなげる戦略が現在の不動産業には必要です。
そこで、次の2点が重要な命題になります。
いかに、問い合わせのお客様を「見込客」としてキャッチするか。
・その見込客を、いかにフォローしていくか。
このための重要なツールが「情報誌」であり、印刷機があれば、自社発行の不動産情報誌を定期的に送り続けることにより、綿密なフォローが可能になります。
これこそが「見込客の囲い込み」です。
それには、テリトリー内の情報の積極的獲得と、自社独自のデーターベースの構築による情報発信機能の充実が不可欠です。
■チラシ配布は局地戦から先に折り込みチラシを余分に印刷して、刷り上がると同時に手配りで配布することをお奨めいたしましたが、手配りであれば配布費用も不要で、印刷経費だけで広告展開ができるわけですから、こんなに安上がりで、確実で、健康的な戦略はありません。
そう考えると、手配り配布をルーチン業務として社内で確立されてはいかがでしょうか。
例えば、5,000世帯に手配りで配布する場合の費用を計算してみます。
用紙の金額、インク代のコスト等は多少変動があると思いますが、データでご紹介いたします。
紙代単価45銭インク代他単価10銭合計0.55円(B5サイズの場合)これに印刷枚数をかけると、0.55×5,000=2,750円です。
この費用で5,000枚ものチラシ広告ができるというのはなんとすばらしいことでしょうか。
私は開業当時は夕方になると妻と2人でチラシを車に積んで店を飛び出したものです。
自分で配付して回ると、確実に1戸残さず配ることができますし、何よりも地域の情報がつぶさにわかる点もありがたいことです。
マンションの集合郵便受けに配布するのであれば、1分間に20〜30枚の投入ができます。
500枚や1,000枚はアッという間に配布できます。
1日500枚と考えると、30分もあれば配れるでしょう。
それでも毎日配れば、月間では1万枚以上配布できることになります。
1万枚として1か月の費用は、0.55×1万枚=5,500円です。
費用面でも、時間の点からも、このくらいですと気楽に取り組めます。
同じ1万枚でも、ターゲットを5,000世帯に絞れば、月に2回配布できることになります。
夫婦2人で取り組めば、枚数を倍にすることができます。
それは、ターゲットを倍に増やすこと、あるいは同じターゲットに対し月に4回配布できることになります。
■チラシ展開の拡大前までの戦略は、費用的な負担も軽く、少人数でも可能ですから容易に着手できるはずです。
そこから始め、それを継続することで成約をあげ、会社としての体力をつけていきます。
体力がついてきたところで、徐々に戦略展開を拡大していくことを考えます。
私の会社では、開業に先立ち筑紫野市・太宰府市の2市をエリアとして定めました。
少ない費用で最大の効果をあげるために、物件の所在する地域を中心にしたチラシ作戦をとってきました。
この効果は大きく、大変な威力を発揮しましたが、エリア全域をまんべんなくカバーするというわけにはいきませんでした。
そこで開業13年を迎え、会社としての体力がついてきたこともあり、さらに積極的なチラシ展開を検討しました。
エリア全域に展開する手法として、従来は「商業ニュース」という各社乗り合いの折り込み共同チラシがありました。
地域によって名称こそ異なるかもしれませんが、これに類する広告媒体はたくさんあるはずです。
この広告はエリア全域に配布されるという点ではありがたい媒体です。
私も開業当初より広告を掲載してきました。
しかし集合広告の一部ですから、自社だけが目立つわけではありません。
また、この集合広告を見た方が自社に直接売却を依頼してくる可能性もほとんどないと考えたほうがよさそうです。
そこで物件売却の促進と売却依頼の獲得(直物件の取得)のための施策が必要になります。
その施策の実施については、次の2点を前提に考えていきました。
・自社だけのチラシを作る。
・エリア全域に配布する。
この2点を踏まえて実施策を構築していくのですが、その準備作業にはエリア戦略の重要ツールである、エリアマップと媒体別部数表を使いました。
この媒体別部数表を集計することにより、4万2,900枚で筑紫野市・太宰府市のほぼ全域を網羅できることがわかりました。
部数が把握できれば概算の費用が計算できます。
従来の乗り合いチラシと比べると若干金額的に高くはなりますが、月に1回、自社独自でエリア全域に展開することができるわけです。
この地域では、1社が単独で多くの物件を掲載した不動産ニュースとして発行しているところは他になく、発行当初から大きな反響がありました。
小刻みなチラシ戦略から飛躍して、初めてエリア全域に対し一斉にチラシ折り込みが実施できた感激は大きく、また実際に、従来の戦術では問い合わせの少なかった地域からも来店や査定依頼があるなど効果の大きさを実感しています。
特に査定に訪問した際に、売主がこのチラシを数か月分綴じているのを見せられたときは、私が立てた仮説の正しさを目の当たりにした思いでした。
■エリアの分析ところで、私のところは全数でも4万枚強、費用的にも約17万円ですが、隣接する福岡市の場合には全域で54万部あります。
これに折り込み費用の単価約4円をかけると216万円という莫大な金額になってしまいます。
いくら全域に対してのチラシ折り込みが効果が大きいとはいえ、これだけの金額になってしまうとそう簡単に実施できるものではありません。
人口、世帯数が多いことは魅力ではありますが、同時に費用面でも大変な負担になります。
そこで、自社の広告予算に見合う絞り込みの必要が出てきます。
この絞り込みこそがエリアマーケティングの要諦であり、最も力を入れるべき事項です。
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